タイの小さな秘境バーンラックタイをご存じですか?

こんにちは。年間100泊するプロ遊び人のmomoです。
今回も前回に引き続き、タイからレポートをお届けします。
タイといえばバンコクなど賑やかな都市を想像しますよね?
私が今回訪れたのは、タイ北部にある人気都市チェンマイから行く秘境、
ミャンマーとの国境近くにあるメーホンソーンに位置する小さな村バーンラックタイ(Ban Rak Thai)です。
バーンラックタイ(Ban Rak Thai)とは
標高約1,800mの高地に位置し、涼しい気候と、美しい自然環境が魅力的な人口およそ800人の小さな村です。村の中心には湖があり、周りには茶畑が広がっています。
かつての中国国民党の人々が移り住んだことから、村全体に中国文化の影響が色濃く残り、タイなのに中国の雰囲気も味わうことができます。
私たちは、早朝の霧が立ちこめる湖の中、”手漕ぎボートに乗るシーン”の撮影をしにバーンラックタイへ向かいました。
バーンラックタイへのアクセス
正直、 アクセスはかなり不便です。
チェンマイからメーホンソーンを経由して車で向かうのが一般的で、バスは1人片道340THB。朝9:30にチェンマイのバスターミナルから出発し、メーホンソーンに着くのは、なんと15:30頃になります。
この大きいとは言えないバンに乗って6時間の路面の旅です。
荷物はバンの天井に積むシステムのため、 あまり大きなスーツケースだと不便です。持ち上げるのが大変なので、荷物は最小限で行くのがおすすめです。
車内は全席指定で満席。
シートはかなり硬めで、とても快適とは言えない6時間の長旅のスタートです。
道中、トイレ休憩のために3、4回停車してもらえますが、 その間にランチも済ませる必要があります。15分程度しか休憩がないので、手軽に食べられる物を必死に探し、タイのセブンイレブンのホットサンドを食べた時には身に沁みました。
また、休憩所によっては、トイレが有料です。車に乗る前に小銭とポケットティッシュ、車内用の飲み物やお菓子を準備しておくことをおすすめします。
予想到着時刻より30分早くメーホンソーンターミナルに到着しました。
私たちの最終目的地バーンラックタイまでは、ここから約45km程あり、車でさらに約1時間程の道のりになります。
ここからは、レンタカーやバイクのレンタル、ソンテウ(乗合トラック)、タクシーなど、色々な移動手段がありますが 、ソンテウは時間通りに来なかったりと、調べた限り難易度が高そうです。私たちは事前にホテルでタクシーの手配をお願いしました。
タクシー代は1,200THB。さっきまで乗っていたバンと比べると、びっくりするくらい高い金額ですが、ふわふわの座席と飲料水まで用意されており、快適さも比べものにならないくらい違いました(笑)
バンの運転はクネクネの山道がほとんどなので、何かにつかまっていないと座席から落ちそうでほとんど寝られませんでしたが、タクシーでの1時間は、お陰様で熟睡することができました。
バーンラックタイ(Ban Rak Thai)でのホテル
そんな快適な1時間を過ごし、今回はあっという間に目的地に到着。16:00ごろ本日のホテルにチェックインをしました。
今回の宿はBaan Daeng Resort
バーンラックタイの湖周辺が一番栄えていて、茶畑の景色が眺められるという大人気のホテルです。このホテルは、観光シーズン(11月〜2月)に予約が集中するため、本来であれば3〜6ヶ月前には予約をするべきだったのですが、私たちはギリギリの1週間前に予約したため、この最後の1部屋がとれただけでも、とてもラッキーでした。
チェックイン時には、エントランスでお茶を出してもらいました。
私たちが泊まる部屋は別棟のこちら。
窓なしなのでお部屋は少し暗めですが、お水の準備もありました。
洗面台はトイレとシャワーの仕切りがないため、床はビチャビチャになってしまいます。
小さな村なので、正直電波は良くないですが、ホテルのWi-Fi環境はサクサクで不便なしでした!
ホテルの立地は中心地の湖からは少し離れていますが、このホテルでは自転車のレンタルが無料なので中心地まで10分かからず行くことができます。
今回はこのホテルに2人で2連泊して日本円で22,000円ほどでした。
村中心地の散策
ホテルで少しのんびりしたら、ロケハンに出発します。
17:00ごろの湖周辺の様子です。
湖の辺りにはたくさんのレストランがあり、夕食はここで食べられそうです。
少し暗くなるとライトアップされ、こんな風に。
暗くなると、手漕ぎボートの数も増えてきました。
私たちのお目当ては早朝の霧の中で手漕ぎボートの写真や映像を撮ることなので、翌朝のボートの予約をしにお店へ向かいます。
ボートは朝6:20から夜9:00まで、40分おきに運行しています。
金額は2人で350THB、3人で450THBと、1人増えるごとに100THBずつ上がるシステムです。
お店は何十軒もあり、このシステムと料金はどこも一緒なので、乗船したいと思った好きな場所のボート店を選ぶと良いでしょう。
予約は基本的には必要ないそうなのですが、やはり早朝の霧のチャンスは1番人気で、この日も翌朝1番の6:20の回を予約しようとすると、残念ながらすでに満席でした。
今回は翌朝の7:00の回と、明後日の6:20を予約しました。
ところで、バーンラックタイで驚いたのが、英語がほとんど通じないこと。
「Tomorrow」などの簡単な単語も通じないので、タイ語の翻訳アプリは必須です。
また、クレジットカードもほぼ使えないと思っておきましょう。
現金を少し多めに持参すると安心できると思います。
明日の予約も終わったので、ようやく夕食へ向かいます 。
タイの伝統的なBBQと鍋が一緒になったムーガタをいただきます。
豚肉を焼きながら、お肉の旨みとお野菜を一緒に煮込み、ピリ辛なタレでいただきます。
ムーガタを食べるのは初めてだったのですが、とても美味しかったので、大好きなタイ料理の1つになりました!
翌朝、日の出と共に撮影のスケジュールが控えているので食後は早めに就寝。
初日の撮影
翌朝、まだ真っ暗な朝5:30にホテルを出て、懐中電灯と共に自転車で湖へ向かいます。
タイの11月、日中は半袖でも平気な気温ですが、バーンラックタイは高地のため朝晩はかなり冷え込みます。 ユニクロのウルトラライトダウンがあって丁度いいくらいの気温です。
湖周辺には貸衣装屋さんが沢山ありましたが、私のおすすめは朝5:00から開いているHanfuです。
ここの貸衣装屋さんでは、1時間300THBほどで中国風の衣装をレンタルできます。
衣装を決めたら、ヘアアクセサリーや、イヤリングも一緒に貸し出してもらえますが、自分で選ぶことはできません。その衣装に合うヘアアクセなどがセットで用意されているようです。 個人的には、中国風の衣装に合うヘアアクセサリーを見繕うのはむずかしかったので、選んでもらえて嬉しかったです!
プラス100THBで髪の毛のセットもしてもらえます。
髪のセットもお姉さんのセンスにお任せです。
2泊3日のバーンラックタイ初日は、残念ながら霧は出ませんでしたが、天気の良い写真が撮れました。
撮影後はホテルに戻り、無料の朝食をいただきます。
洋食かお粥で選べたのですが、今回は洋食を選択。
食パン2枚に目玉焼き2つ、ウインナーにサラダ、ハムとスイカがたっぷりの朝ごはんでした。
バーンラックタイには意外とお店も多く、ご飯屋さんなどに困ることはありません。
その中でも、滞在中何度も訪れた大人気のカフェがあります。2階から湖を見渡すことができるので、カメラマンなども多く、写真を撮る人で溢れていました。
バーンラックタイ1番人気のカフェ 「Leewine Coffee 」
2階の窓からは湖のボートと一緒に写真が撮れます。
実は、ここのカフェからもボートに乗ることができます。
バーンラックタイはお茶も有名なので、周辺のお店でお茶のお土産などを買うのもおすすめです。
バーンラックタイでは、特に大きな観光施設などはなく、カフェなどでのんびりするのが1番の魅力の場所なので、美しい景色を見ながらのんびり過ごすのがおすすめの時間の過ごし方です。
夕方になる頃、サンセットタイムの写真を撮るために、また手漕ぎボートへ乗船します。
今回は、朝予約したボートショップとは別のお店から乗船したのですが、ここでは撮影用の小道具として傘を貸し出してくれました。
何度乗っても貸切だったので、相乗りはないのかもしれません。
夕焼けから暗くなるまでの映像を撮って初日は終了です。
ボートに乗っている最中、頭上をドローンが何台も飛んでいたのでドローンの撮影サービスもあるようです。
霧の発生タイミング
霧の映像を撮ることを目的に行った、2泊3日のバーンラックタイでの滞在でしたが、実は霧が発生するのは主に寒季(乾季)である10月から2月。
霧、湖、ボートという幻想的な景色を撮りたかったのですが、私たちが訪れた11月、
2日目の朝は曇り。
朝起きた時点で暖かかったので、霧は見えないだろうなぁと薄々思っていましたが、 案の定見ることはできませんでした。
あとあと調べてみると、12月から1月が最も美しいシーズンと言われているらしく、早朝の気温は18℃前後まで下がり、湖面から立ち上る霧が村全体を包み込むので、まるでジブリ映画の世界に迷い込んだかのような光景が広がるそうです。
まとめ
タイの秘境と呼ばれるバーンラックタイ。
アクセスは正直不便で、日本人もおらず、英語も通じない場所でしたが、それでも私はこの2泊3日で、バーンラックタイの虜になりました!
タイにいながら中国っぽい雰囲気も感じることができ、美しい自然と時間がゆっくりと流れる空気感を堪能できました。言葉は通じないけど、優しい村の人たちと交流できたのもとても良い経験となりました。秘境と呼ばれるバーンラックタイには、長時間かけても行く価値があると感じました。
今度こそ、湖から立ち上る霧を見るために、またあの辛いバンに乗って行こうと思います!
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
※1THB = 4.38円の計算(2025年4月現在)
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momo✈︎年間100泊するプロ遊び人 <@momogram1177>
広島県出身、広島県在住。
ショート動画クリエイター
長期連休は、東南アジアを中心に海外旅行へ行く会社員でしたが、コロナ禍に日本の魅力を再発見。
2024年フリーランスに転身。
ダイビングのライセンスなどを活かし、SNSでショート動画をメインに絶景、旅の魅力を発信。
南国、温泉、離島、クルーズ旅行が大好き。
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